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ジュエリーで叶える社会貢献活動とは?
October 21, 2020
最近耳にする機会が増えた「企業の社会貢献活動(CSR)」ですが、具体的にどのような活動があるのかご存知でしょうか?CSRは決して企業内だけの活動ではなく、消費者側が参加できる活動もあります。この記事では社会貢献活動の基本や、4℃が2008年から続けている社会貢献活動「アクアプログラム」について詳しくご紹介します。
contents
社会貢献活動の定義とは
「社会貢献」という言葉でボランティアをイメージする方は多いと思いますが、一般的にボランティアは個人単位で行う社会貢献のことであり、企業が行う社会貢献活動(CSR)とは一線を画します。では企業が行う社会貢献活動とはどんなものなのでしょうか?
社会貢献活動(CSR)とは何か
CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略で、日本語に訳すと「企業の社会的責任」という意味になります。コンプライアンスの遵守、環境問題、地域社会への貢献といった企業が果たすべき社会的責任を指すビジネス用語で、CSRを重視することは企業経営の見直しや組織力向上、リスクマネジメント体制の構築にもつながります。
また、企業においても国の垣根を超えたグローバル化が進む中、CSRは企業の将来性や考え方を発信するツールとしての側面も強くなりつつあります。
社会貢献活動が注目された背景
近年企業の社会貢献活動がより注目されるようになった背景には、環境問題の深刻化や消費者意識の変化などの要因があります。
・環境問題の深刻化
・消費者意識の変化 など
特に、モノやサービスを購入する消費者の意識が変化したことは、企業の社会活動の発展に大きな影響を与えていると言えるでしょう。企業に任せきりにせず、自分たち自身も社会に貢献していこうという意識の消費者が増えたことで、環境保全や労働環境改善を目指す市民団体やNGO団体の活動も積極的になっていきました。
社会貢献活動で注目される「エシカル」とは
「エシカル」とは、道徳や倫理の意味を持つ言葉です。環境へ優しいことを示す「エコ」や、健康で持続可能な生活様式を重視する「ロハス」の言葉の意味が広がり、環境や労働などの社会問題を表す意味で使われています。
エシカルの定義は、人と社会、地球環境を考慮して作られたものを購入、または消費すること。エシカルには、環境・社会・人・地域・生物多様性の5つの尺度があります。
環境への配慮
環境への配慮とは、紙やトイレットペーパー、ペットボトルのリサイクルなど、環境を配慮した商品を意識して購入することです。
エコマークのついた製品を選んだり、エネルギー効率が良く長く持続するLED電球を選んだりと、どうしたら少しでもゴミを少なくできるかをひとりひとりが考えながら消費していくことが、地球環境を守ることになります。
社会への配慮
社会への配慮には、フェアトレード製品を選ぶことが挙げられます。フェアトレードとは、販売者と購入者の間で公平に行われる貿易のこと。
近年、世界各地で製品の価格破壊が起こっています。それにより生産者への正当な報酬が払われなかったり、農作物を大量に作りコストを下げるために農薬が多量に使用されたりと、さまざまな問題が発生しているのが実状です。フェアトレード製品を選んでいくことは、発展途上国の経済を支えることにつながります。
また、超高齢化社会の日本においては、バリアフリーやユニバーサルデザインなどを取り入れている会社の製品を選ぶようにすることで、社会を変える流れをつくることができるでしょう。
人への配慮
人への配慮は、社会的に弱い立場にいる人への支援につながります。これには、ハンディキャップを持つ人が作った製品の購入や、ハンディキャップを持つ人を積極的に支援している企業の製品の購入が挙げられます。
また、発展途上国では児童労働によってさまざまな製品が作られています。不当な児童労働によって製作されたものでないものを選ぶことも、社会的弱者に手を差し伸べることになるのです。
地域への配慮
地域への配慮は、地元で取れた農作物を積極的に購入し、生産者の保護や地元経済の活性化を図ることが挙げられます。これにより生産者を支持し地元の経済発展につながるだけでなく、遠距離輸送の必要もないことから経済的、かつ環境的負荷を最低限に抑えられるというメリットも。
すでに多くの土地で、地元の農作物を使った給食が取り入れられています。また、被災地の復興支援につながる被災地の特産物の購入もエシカル消費のひとつです。
生物多様性への配慮
生物多様性への配慮は、人間が自然界に存在する生物と共存していく努力をしていくこと。
これには、適性に管理されている森林資源を利用した紙製品に付く「FSC森林認証」や海洋の自然環境や水資源を守り捕獲された水産物に付く「MSC認証」の製品を選ぶことが挙げられます。生物多様性の実現は、環境保護にもつながる課題です。
企業の社会貢献活動とは
企業の考え方や信念が反映される社会貢献活動は十人十色ならぬ、十社十色。企業の考え方や信念が見える部分なのでそれぞれの企業の活動に注目し、そして、その活動の中であなたの「気になる」活動を見つけることこそが、あなた自身の社会貢献活動につながっていくはずです。
では、具体的に企業はどのような社会貢献活動を行なっているのでしょうか。実際に企業で行われているいくつかの例を紹介します。
募金活動
社員やスタッフなど企業関係者から集めた募金や使用済みのテレホンカードや切手などを1年分回収して、ボランティア団体に寄付するという活動も社会貢献活動のひとつ。小さな思いやりが大きな力になる募金活動は、貧しい地域の医療支援や盲導犬育成などの活動に役立てられています。
環境への取り組み
社用車にエコカーの導入を進めて排気ガス減少に取り組む活動や、企業内の冷暖房や照明、さまざまな電子機器などの消費電力を削減することで低炭素社会の実現に貢献している企業も。その他、「エコを考える日」を制定して社員一人ひとりのエコ意識を高めているところもあります。
地域貢献
地域とのつながりを作り、支えるということも社会貢献活動のひとつです。例えば、子どもたちを育む活動として職場体験活動や出張授業などを積極的に行う企業、地域のイベントに自社が持つスペースを提供している企業などがあります。
4℃の社会貢献活動「アクアプログラム」とは?
さまざまな社会貢献のかたちがある中、4℃は世界中の女性たちを輝かせることを目的とした社会貢献活動「アクアプログラム」を2008年から行なっています。
たくさんの人々に、潤いと笑顔を届けるプログラム
4℃が2008年より取り組んでいる「アクアプログラム」は、ブランドの生い立ちから「水=AQUA」に深い関わりと共感をもつ4℃と、水問題のない世界の実現に向けて国内外のネットワークを通じてさまざまな活動を行なっている「日本水フォーラム」との共同プロジェクト。
日本水フォーラムは、国内外の水関係の連携窓口として、国内をはじめ国連機関、国際機関、開発銀行、諸外国の政府、自治体、民間企業、研究者、NGOなどのさまざまな団体と連携しています。
この「アクアプログラム」を通じてひとりでも多くの女性を輝かせたい。そして、すべての女性に「美しさ」と「ときめき」をお届けしたい。そんな願いを持って、対象地域の女性を水汲みの重労働から解放すべく活動を続けています。
コロナ拡大でさらに深刻化する水問題
2017年時点で、世界では約22億人が安全に管理された飲み水を使用できず(※)、生活に必要な水を手に入れるために山道や谷底などを30分以上歩かなければならない人々が多くいます。そして、その長く危険な道のりへの水汲みという重労働のほとんどは女性や子どもの仕事なのです。
使用されている水は汚染されていることが多く、人々の健康被害の原因にもなっているのが実状。また、干ばつにより水が不足し、農作物収穫にも影響が出ています。
さらに昨今のコロナウィルスによる感染拡大により、上下水道が未整備な国や地域ほど感染の影響が大きく、長引いている現状もあります。後発開発途上国では、人口の約4分の3が水と石けんを使える環境にありません。感染を防ぐために必要なこまめな手洗いができない状況が続いているのです。
※ユニセフ(国連児童基金)と世界保健機関(WHO)が2019年6月に発表した「Progress on household drinking water, sanitation and hygiene, 2000-2017」を参照
アクアプログラムの活動実績
4℃ではアクアプログラムの活動として、2008年から現在まで毎年チャリティフェアを開催しています。
2018年度は17日間、2019年度は31日間実施され、限定商品の売上の10%を寄付したり、通常のブライダルフェア特典として「アクアプログラムへの寄付」を選択できるようにしたり、期間中さまざまな取り組みが行われています。
これまでに、スリランカ、バングラディシュ、キリバス共和国において、雨水を安全に使用できる貯水タンクや送水のためのパイプラインの設置を行ってきました。貯水タンクの管理の仕方や衛生面の研修もおこなっており、安全な水を断続的に使用できる環境を整えています。
これらの活動で、女性や子どもの水汲みの重労働が改善され、子ども達は学習の時間を持てるようになりました。
アクアプログラムの活動で、女性たちの水汲みの重労働は改善され、子どもたちは学習のための時間を確保できるようになりました。また、このプロジェクトで設立された雨水利用組合に、住民たち自らが積極的に参加し、地域コミュニティの結束強化にも繫がっています。
世界基準の信頼度を示す「RJC認証」
4℃は、カルティエやティファニーなど世界を代表する有名ジュエリー企業が中心となって2005年に設立した「責任あるジュエリー協議会(RJC)」の認証を取得しました。これは、企業の社会的責任をしっかりと見つめ、国際的な企画に基づいて定められた厳しい監査をすべて満たしている信頼度の高い企業という証です。
ジュエリーの品質はもちろん、働く環境の整備、企業の倫理性など、さまざまな面で世界的に認められたジュエリーブランドであるということがわかります。
社会貢献活動をより身近に
雨水タンクの蓋には4℃ロゴが刻印されています。
企業の社会貢献活動は多岐に渡り、近年では消費者が活動に参加できるケースも増えてきました。なんとなくものを買うのではなく、「どの企業を選ぶか」を考えることがエシカルを含む社会貢献につながる時代です。今後はぜひ企業の社会貢献活動にも注目してみてください。