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自然体なままジュエリーで格上げした自分に

December 26, 2019

4℃のジュエリーを男性の観点で紹介いただく連載企画。第7回目は新コレクション”Noble of Water”のディスプレイを制作頂いた、株式会社SWELL代表の長崎勇平さん。

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商品に込められたコンセプトまでも大切にしている長崎さんだからこそ、商品の事を「この子達」と呼んでいたのがとても印象的でした。今回は4℃のブランドコンセプトである「水」にインパイアされた新コレクション”Noble of Water”のディスプレイに込めた思いを語っていただきました。

商品をより魅力的にする為のこだわり

”Noble of Water”を初めて見た時のデザインの感想を教えてください。

実は、結婚指輪をゴールドにしたくらい個人的にゴールドが好きなんですよ。ただ、ゴールドは太さやデザイン間違えると下品であったり華美な印象にもなってしまいますよね。

Noble of Waterは、ラインが華奢で華美になりすぎないように分量が計算されていて、華やかな印象だけを残すデザインになっているので、すごく素敵だなと思いました。

商品ディスプレイを考える時に大切にしている事を教えてください。

僕達が仕事をする中で1番大事なのは「MD」すなわち商品なんですね。商品をビジュアル化する事がVMDの仕事なので、商品の魅力を邪魔してはいけないという事を念頭においています。

背景を頑張り過ぎて商品がまったく目立たずに、もったいないなって思うディスプレイもたまに見かけますよね。

今回はこの子達が華奢で素敵に仕上がっていたので、邪魔をしないように商品コンセプトに寄り添うようなディスプレイを考えました。

水を表現するのは大変だったのではないでしょうか?

そうですね。ただ、今回のコレクションだけでなく、水は4℃のブランド全体の根幹になっているので、そのコンセプトをビジュアル化できないかと思いました。

水の曲線や質感などはガラスでないと表現できないので、ガラスで作る事が最も重要なポイントでした。なので、今回はディスプレイをガラス作家さんに依頼をして作ってもらったんです。

ディスプレイ自体がアート作品のようですね。

アクリルで作ると変な屈折が出るし、傷がつきやすいですし、何よりアクリルはホコリを拾ってしまうからジュエリーにとっては一番悪い環境ですよね。なのでガラスで作る必要があったんです。

下に敷いているボードにこだわって商品を引き立たせる為にグレートーンにしました。水というコンセプトだから
海のイメージで「砂」とか無難に「木目」などにしがちですが、そうすると華美になりすぎて商品がクローズアップされないんです。

「断らない」ことで繋がった大切な縁

ここからは少し長崎さんの経歴についてお伺いしたいのですが、1番最初のキャリアは営業だったとか?

はい、新卒で大手アパレルメーカーに就職しました。営業は4年間やったのですが、展示会の照明や装飾を営業が担当することがあって、その時に「照明うまいな」って言ってもらったり、担当したディスプレイの商品が売れたんですよ。先輩に進められたこともあり、VMDの公募に応募して受かって部署移動したんです。

営業での実績がないとなかなか他の部署にいくのも難しかったのでは?

自分で言うのもあれですが、営業が得意なんですよねw

売上を達成するにはどういう計画で営業をかけていけばいいかなどを考えるのが好きで、先輩が行っていなかった休眠顧客の元にダンボールを担いで勝手に開拓したりしながら関西、四国で売上を伸ばし続けていました。営業時代の3年間は連続で計画の120%達成していました。

長崎さんがどんな学生だったのか気になります。

学生時代は野球一色で、デザインの技術なんてまったくなかったです。
100メートル11秒0だったのでプロになれるんじゃないかなって思っていたんですけど、大学の野球部に入部したら同じように足が速くて、ホームランもバンバン打って、投げたら120Mくらい飛ぶみたいなすごい人が同年代にいて、プロは無理だと20歳の時に諦めました。

そこからバイトで稼げるようになって、月に25万稼いで5万は家に入れて、20万も自由に使えるなってことで、ファッションに狂っていって、そのままアパレルメーカーに就職したんです。

独立のきっかけはなんだったんですか?

このまま前職の会社で成功したいと思っていたのですが、自分が思い描く未来ではないかもという悩みもあって、そんなタイミングで僕の師匠にあたる先輩がちょっと病気をされてしまって。

会いに行くと「まだサラリーマンやってんのとか」とか言われるのずっと会っていなかったんですけど、会いにいったら嬉しそうな顔するわけですよ、そこでまたその話をされると同時に別のアパレルのVMDのポストがあいてるよと紹介されて。

かなり悩みましたが、今しかチャンスがない話しに思えたのと色々なタイミングが重なって退職することにしました。

そこからしばらくはその先輩から仕事を受ける形を取っていたのですが、個人事業主だと仕事を受けずらい事もあったので、株式会社SWELLを作りました。
会社を作ってすぐにアパレルメーカーの展示会のお話しをもらって、話しを聞きに行ったらなんと全ブランドの展示会で、これは困ったなと思って当時山梨にいたプー太郎に声をかけて東京に呼び戻しました。それがあそこにいる根岸なんですけどねw

たくさんお仕事のオファ−があるかと思いますが、選ぶ基準はありますか?

これは元上司からの教えですが、基本的に「断らない」をモットーにしてます。

シェアオフィスで一緒だった会社が美容メーカーとのトークショーの舞台設営も担当していて、うまくいかないところがあったのか当日に舞台設営の相談をもらったんです。ほぼ利益はなかったのですが同じシェアオフィスですしこれも縁だなと思いお手伝いさせてもらいました。その作品が美容メーカーのVMDチームの目にとまって、そこからずっとそのメーカーさんのVMDを担当してます!

断らないことで人との縁が生まれて、そこから次の仕事に繋がる事が多いです。営業もしていないのでそういった縁を大切にしたいなと思います。

今までで1番思い出に残っている仕事はありますか?

過去に何をしたかはあまり振り返らないですね、今からどんなことをしようかなっていう未来を大切にしています。
過去を振り返ると正解が過去にしかなくなってマンネリ化してしまうので、どんどん新しい事を更新していきたいと思っています。

飾らなことで本質が見えてくる

素敵な考えですね!Noble of Waterの話しに戻りますが、Noble of Waterのおすすめのスタイリングを教えてください。

フォーマルシーンにももちろん合いますが、カジュアルな普段のシーンで、ジュエリーだけ女性らしさをそえるように自分の格を高めるアイテムとして身に着けて欲しいです。

ラグジュアリーブランドのバッグをカジュアルでスポーティーなテイストに合わせたりするスタイリングが最近多くて、個人的にも面白いなと思っているので、ジュエリーもそういった異なるテイストとのスタイリングを楽しんで欲しいです。

ジュエリー使いだけでなく、女性のこんな仕草やコーデにぐっとくるというのはありますか?

当たり前のことかもしれないですが、「ありがとう」「ごちそうさま」が言えて思いやりのある人にぐっときますね。
新卒の最終面接で好きな女性のタイプを聞かれて【風吹ジュン】さんと答えたほど、大人の優しさが溢れている人にひかれます。

独身時代は好きな人の好きなことをできる限り叶えてモテたいという気持ちしかなかったですが、もう頑張る歳でもないので、ただ一緒にいて楽しかったと思える人を魅力的だなと思います。

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